よく「経営者は数字に強くあれ」と耳にすると思いますが、これは経営数字から様々な情報が得られるためです。企業活動によって算出された数字はただの数字ではなく、問題解決の手がかりとなり、進むべき道を示す道標にもなります。ここでは、数字からどういった情報が得られるのかについて簡単にご紹介いたします。
●●●●利益の有無や原因の解明●●●●
損益計算書では、その決算期間に「どれくらいの利益を上げたか」「どのくらいの経費が掛かったのか」などの情報を得ることができます。損益計算書の一番下には「当期純利益」が記されており、この数字が当期の会社の利益や損失を現しています。また、損益計算書には当期純利益を細分化した、売上総利益や営業利益、税引前当期利益も記されています。これらの利益に着目してみることで、利益や損失の原因を探ることができます。
例えば、売上高が増えている場合は、売上高と同じ割合で「売上総利益」や「営業利益」が伸びているか確認します。ここで「売上総利益」が同じ割合で伸びていない場合は、平均販売単価が低下しているか、売上原価が上がっています。また「売上総利益」が伸びていても「営業利益」に伸びが見られない場合は、「販売費及び一般管理費」が大きくなっていると考えられます。このように、ひとつひとつの利益や費用に着目することで、当期の利益や損失の原因を探ることができます。
●●●●取引先の情報も得られる●●●●
経営者様であれば自社だけでなく、取引先の数字にも着目しなければなりません。なぜなら、取引先の財政事情を把握していなかった故に、思わぬ損失を被るおそれがあるためです。これは、最近の取引が信用取引によって成り立っているために起こります。
通常の取引において現金で即日決済する業種は限られており、主に手形決済や掛け取引によってやり取りが行われます。その際に、相手先が十分な支払い能力を持ち合わせていなければ、売掛金が全て回収できないかもしれません。自社の利益を守るためにも取引先の財務諸表に目を通し、短期の支払い能力等を確認しなければならないのです。
公認会計士・税理士と顧問契約を結ぶことで、税務相談ができるだけでなく数字から得られる情報も収集できます。名古屋市周辺で会計事務所をお探しなら、滝公認会計士事務所へご相談ください。